第1章 『合格力』なくして合格なし

社労士試験の勉強を始めてみると、多くの受験生が、この試験の勉強すべき範囲はなんて広いんだろうと思い知らされると思います。

 

さらに、テキスト、過去問題、予想問題、模擬試験、労働法全書、労働白書、科目間横断整理、サブノート、法改正対策など、やっておくべきだといわれている教材がいっぱいあります。
範囲も広くて、やるべき教材もいっぱい。
しかも、テキストひとつとっても、千ページ以上の分量があったりします。

 

さらに、ついさっきやった内容をもう忘れてしまっている自分がいます。

 

でも、合格者はこの道を通ってきたんだから・・
と、自分に言い聞かして、あなたはまた勉強に励みます。

 

しかし、問題演習をやっても全然解けないし、模試を受けても低空飛行!
そして、試験日が近づくにつれて合格する自信がだんだんなくなり、今年はダメかというあきらめの気持ちが湧いてきます・・・。

 

このパターンに入り込むと、なかなか合格の2文字はみえてきません。

 

「余計なことは考えずとりあえず勉強する」
「少しでも知識の量を増やさなければ・・・・」

 

覚えるべき膨大な量を前にすると、ついついこんなことを考えてしまいがちです。
これは正しい反応ではありますが、合格には危険な反応でもあります。
そして残念ながら、ここには戦略はありません。

 

ここで正直に告白しますが、わたしが2回目の受験で社労士試験に合格したときは労働法全書で条文を調べることはいっさいしませんでした。

 

だいたい、調べたくても労働法全書自体買っていません(笑)。
また、労働白書も買っていませんし、科目間横断整理本を見ていません。
サブノートは作らなかったし、過去問題集も実は途中でやめてしまいました。
模擬試験は一度だけ受験しましたが、見直しをすることもありませんでした。

 

こんな私でも、合格ラインは大きく上回ることができました。
もちろん、わたしには決して特別な才能があるわけではありませんし、他の合格者を凌駕するような勉強時間を費やした、というわけでもありません。

 

だれでも勉強する時間は限られていますね。

 

社労士試験に合格したいあなたにとって大切なことは、「いかにたくさんの知識を身に付けるか
ではなく、
「いかに『合格力』を身に付けるか
ではないでしょうか?

 

ある社労士受験予備校では、受験生の中でトップ合格を目指すという触れ込みで膨大な勉強量を課す講座がありました。(今はなくなっているようですが・・・)

 

また、東大受験予備校で有名な鉄緑会は、風邪を引いても余裕で東大合格できる実力をつけるという謳い文句で厳しい指導をしていることで有名なようです。

 

しかし、私の個人的な思いは、
圧倒的な実力を身に付けるよりも、確実に合格できる実力(合格力)を身に付けることのほうが絶対に大切だと思います。
高得点で余裕で合格する実力よりも、私なら10回受験したら10回とも合格できるような実力がほしいですね。

 

なんといっても、社会人しながら受験勉強って大変です。少なくとも、私は大変でした。
何か国家資格を取ろうと考えてから、最初は漢字検定2級、次に宅地建物取引士、と勉強してきて社労士に挑戦しました。
けっして勉強が好きでもなんでもなく、資格がほしかったから勉強を始めたわけです。
ですから、できれば、楽して効率よく1回で合格したかったです。
社労士試験の受験1回目に不合格だったとき、すぐ2回目の受験に向けて勉強しようと思いました。
正直、勉強不足もあって、これじゃあ合格なんてダメだろうと受験したその日にわかりました。

 

2回目の社労士受験当日は絶対合格するという手ごたえはなかったもの、やるだけはやっという気持ちになりました。
結果、高得点で合格ラインを大きく超えて合格できていました。でも、受験が終わった当日は、不合格に備えて3回目の受験勉強を開始する気力はありませんでした。
やはり受験勉強自体は苦痛で、こんな苦しい思いは2度としたくないと思いながら勉強していたので、1回でも早く合格したかった、という思いは強かったですね。

 

もし、2回目も不合格だったら、3回目もおそらく受験していたと思います。
なぜなら、これだけ苦しい思いをしたので、もう
社労士合格をあきらめるなんて選択肢はなかった
んです!
おそらく何回でも合格するまで受験していたと思います。

 

だとしたら、1年でも早く合格したほうがいいです。私はそう考えるタイプです。あなたはどうですか??

 

社労士試験は競争のある試験
社労士試験が難しくなったとか、合格率が下がった、とか、色々な見方はありますが、結局、他の受験生との競争で成り立っている試験だと思います。

 

全体の社労士受験生の中で、上位の成績を収めた受験生が合格できるということです。
自分はこれだけ頑張ったから、試験が求める合格基準の実力が見に付いたから、それで合格するものではなく、相対評価で合格基準が決まるだけのものだということです。

 

であるならば、「上位で合格できる力を身に付ける」、しかも勉強できる時間は限られているわけですから、「効率よく実力を身に付ける」、こうした合格力が大事なんだと思います。

 

では、この『合格力』とは、どうすれば身に付くのでしょう?

 

「マジメにコツコツ勉強すること?」それとも「頭の良さ?」
いいえ、違います。

 

まず、勉強を始める前に、知っておくべきことをちゃんと知るということ。そして、勉強のしかたをちょっと変えていただく必要があります。誰にでもできます。

 

全国には、この試験の合格のため日夜勉強に勤しんでいる受験生がたくさんいます。
その中で勝者になるには、けっして容易な道ではありません。楽してスイスイ合格なんて虫のいい話しはありません。

 

しかし、あなたも薄々感じてきているはずです。勝負を決めるのは勉強時間だけじゃないことを。
さあ、『合格力』を身に付けて「合格」を自分のものにしましょう。